落ち着いたとなれば、とりあえず言うべき事は。
「3人とも、明けましておめっとー♪」
「いや、だからアンタさあ?」
「うん、おめでとう英二。今年も宜しく」
「謹賀新年、だな」
切り替えの早すぎる先達に早速リョーマから非難のオーラが発せられるが、わきまえた(というよりは被害のない)不二はいつもの涼しげな微笑で挨拶に応じる。
どんな状況でもとりあえず時節の挨拶を述べる、というのは日本人によく見られる傾向のひとつである。場合によっては酷く白々しく見えてしまうと帰国子女のリョーマなどは思うのだが、まぁ。律儀と言えば美点でもある。
それはさておき。
「ってゆーか。ここ何処?あのホラー屋敷にゃに?俺寝てただけなんだけど不二たちはどうやって来たの?」
「・・・英二、ついさっき出てきた音は聞いてたか」
「んにゃ?」
「・・・・・全っ然、見ても聞いてもいなかった訳ね」
「だから何―――」
とめどなく零れる疑問符をまた出しかけたその時。
げしっ!!
「だあっ!?」
菊丸の背中に豪快な力が加わり、成す術もなく吹き飛ばされた。2,3メートルは軽く宙を舞った挙句、派手なスライディングと共に地面にキスをする。
文句のつけようもあいフォルムで放たれた、不二の見事な回し蹴りだった。
前触れを一切無視したその行動に言葉を失くす2名はこれまた無視して、不二はにこやかに菊丸へと話しかける。
「英二ー。大丈夫でしょ?」
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こんな感じで。
先月初めに『20日までに出来なかったら没』といっていたネタ。
初夢は20日までに見るものと聞いていたのでそこがリミットかなと・・・意味無かったですね。間に合いませんでしたね!(泣。)
不二様の軽快な回し蹴りが書きたかったようで。ここでせめてものお披露目です。
ネタのベースはまたいつか使いまわせたら良いと思っておりますので、そのいつかがあれば笑ってやって下さい。(^^;)
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