書けないとか言っといてさあ寝なきゃとパソまで切っといてこの・・・!
さっぱり更新もしてないくせにこういう時に限って動く指がこの・・・・・!!(←)
えええええなんかもう自分でも呆れるしかありません書いちまったよ菊誕SS!
続きからどうぞー。
ギリギリ&リアル極まりないネタですがほんのちっとでも楽しんで頂け、れば・・・。
しかしジコマンたっぷりですねこれがまた・・・。(苦笑)
「ばっかじゃない?」
「う"にゃあ・・・」
言われ慣れすぎた言葉。
なんでもない口調なだけにさっくり軽快に突き刺さる言葉を、俺はまた聞くはめになった。
よりにもよって今日のこの日にこの状況で。
「誕生日に、皆で遊ぼーって1番はしゃいでたくせに、風邪。遠足前の子供じゃあるまいしねぇ」
「・・・あのさ。いちお、きょう、見舞いに・・・来てくれた、んだよね?」
「一応ね」
主役の俺が出かけるという事で、家族も遠慮なく各々の予定を立てていた11月28日。
誕生日に風邪ひいた挙句1日中独り、なんて惨状にならなかったのは良かった・・・・のかも、しれないけど。
逞しすぎる俺の幼馴染は、風邪程度では容赦ない。
「生まれでた日に朽ち果てるってのも難だしねー」
「・・・・・・・・おれそろそろ泣くんだけど・・・・・・!?」
「ああ、泣いたらよく寝れるかもね。その前になんか食べとく?食べれるならマドレーヌとかカステラが栄養価高いんだって」
必死の懇願もどこ吹く風で買い物袋を漁る彼女を前に、俺はベッドから半ばずり落ちながら後悔の二文字をしょっていた。
くそぅ。こないだうっかりゲームしたまんまリビングで寝こけたせいだ。
体おもい。息が苦しい。頭はぐらぐらする。
ほんとなら、今頃わいわい、みんなに祝ってもらって―――
「―――?」
浮かされた頭で惨めな気持ちに浸ってたところ、ふいにぽおっと、目の前が柔らかく灯った。
そしてようやく、部屋が薄暗くなっている事に気づく。
横たわる体にはやや強い蛍光灯の光が消え、わずかにちらついてるのは、小さなキャンドルの灯だった。
「これ」
「電気つけたまんまだと寝にくいでしょ。気分も出るし」
「なにその一石二鳥感」
「細かいこと気にしない」
キャンドルを手にふわりと微笑む彼女。
いつもより優しそうに見えるのは、暖かなオレンジ色の光のせいか。そっと軽く、口ずさむくらいのささやかな祝福。
視界に入るぬくもりにほっとして、頭が更にぼんやりする。でも、待った。もうちょっと寝たくない。
俺の脇でちょんと座る、"ほんとのぬくもり”に手を伸ばす。
つん、と、指だけ肩に触れた。
「・・・ん?」
振り向かない。
触れる事が、届く事が当たり前だと言わんばかりに、声だけをのんびり俺に向ける。
それが呪文のように、あっという間に夢の中へ落ちた。
(寝たか)
ゆらゆらと頼りなげな光の中、聞こえる寝息を確かめる。ふ、と軽く吹きかけるだけで訪れた宵闇の中で、見なくとも分かる無邪気な幼馴染の顔を思う。
盛大にお祝いしようと思ってたのに、小さな悪魔を拾ってくるなんて。間抜けで世話が焼ける。
・・・でも。そう。
風邪は悪魔と云うけれど。
勝る悪魔が、ここにいる。
病気のとき。
誰のぬくもりも感じない部屋。
それがどれだけ淋しくて切ないか、私は知っているから。
油断したそこにひゅるりと入り込み、ささやく。
「HAPPY BIRTHDAY」PR